おたふくはどうして予防接種で発症を防ぐことができるの?

おたふくはわかりにくい?

おたふくの典型的な症状は、耳下腺・顎下腺の腫れと痛み、そして発熱です。

典型的というのはこれらの症状が現れて、まさにおたふくのような顔になることです。

これなら誰が見てもおたふくだと診断できます。

しかし、実際の現場ではこのような症状で受診する子供はそういません。

おまけにおたふくが3~5歳位に一番多く、はっきりと症状を伝えることができません。

「ほっぺたが痛い」と言えないので、ただ機嫌が悪かったり食事を摂ろうとしない、または軽度の発熱程度しか出ないことがよくあります。

症状は子供の方がはっきりと出にくく、大人の方がわかりやすい・重症化しやすい傾向があります。

感染していても症状の出ないことを不顕性感染といいますが、小児の場合はこの不顕性感染の率が30~35%程あると言われています。

耳が痛い・ほっぺたが痛いと訴える場合には要注意ですが、ムンプスの潜伏期間は比較的長く2~3週間あります。

何人も同様の症状が出ていればおたふくでしょうと強く言えるのですが、ムンプスにはインフルエンザのような+か-で判断できる迅速キットはありません。

ですから、症状と周囲の発生状況で判断するしかないのです。

典型的な症状が出ない不顕性感染を起こした子供が、学校で感染を広めてしまうこともあるのです。

気づいた時にはもう遅い…を防ぐために

ムンプスの好発年齢や潜伏期間・不顕性感染の問題から、おたふくが流行って来たことを把握した時点でできることはありません。

水疱瘡では接触してからワクチンを受ける緊急接種もありますが、ムンプスではその有効性は示されておりません。

おたふくは症状がとても重いわけではありません。

むしろ嘔吐下痢症の方が、子供はぐったりしますし、容易に脱水症状を起します。

おたふくは痛みや発熱を起こりますが、解熱鎮痛薬を使用することで緩和できます。

ですから、保育園・幼稚園には行けないのに元気で家にいる…ということもよくあります。

しかし、おたふくが怖いのは無菌性髄膜炎や難聴といった合併症の方。

おたふくそのものを予防するというよりも、難治性のこれらの合併症を予防することが大事なのです。

おたふくは、気づいたら流行していたということが多く、激しい症状も出にくいことから、なかなか予防ができません。

もちろんうがい・手洗いの励行は必要ですが、予防するのならやはり予防接種。

つまりムンプスワクチンの接種です。

自治体からなんの連絡もありませんし、費用も全額自己負担というところも多いのですが、最低でも1回接種、できれば年数を空けて2回目の接種までしておくとよいでしょう。




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