日本脳炎とは?

日本脳炎は、ウイルス性脳炎の一つ

感染などを原因として脳の急性炎症を起こす病気を急性脳炎と言います。

急性脳炎の大半はウイルスによるもので、ウイルスが脳へ直接感染を起こして急性の経過をたどるものが、ウイルス性脳炎です。

脳炎を起こすウイルスとその病気は、下のようなものがあります。

また、ウイルス感染を起した後で発症した脳炎は傍感染性脳炎もしくは感染後性脳炎と呼ばれ、ウイルス性脳炎とは区別されます。

ウイルス性脳炎の種類

  • 単純ヘルペスウイルス  →  単純ヘルペス脳炎
  • ポリオウイルス     →  急性灰白髄炎
  • 日本脳炎ウイルス    →  日本脳炎
  • ウエストナイルウイルス →  ウエストナイル脳炎

この中で聞き覚えのあるのは、日本脳炎ウイルスとポリオウイルスではないでしょうか。

どちらも脳炎を起こすウイルスで、どちらもワクチンが定期接種となっています。

日本脳炎が発症するまで

日本脳炎は、フラビウイルス科に属する日本脳炎ウイルスに感染して起こります。

このウイルスはインフルエンザや風疹・水疱瘡などとは違い、人間から人間へは感染しません。

このウイルスは、日本ではコガタアカイエカという蚊によって媒介されます。

主に豚や鳥の体内で増殖して、血液中に出て来たウイルスをコガタアカイエカが吸い、その蚊がワクチン接種をしていない人を刺すことで感染します。

自然界において、人間は感染の最後の宿主であり、人間の血液中に検出されるウイルスは一過性かつ極少量です。

感染したとしても、発病するのは100~1000人に1人です。

ただし発病するとその症状は重く、小児では特に重度の障害を残すことがあります。

日本脳炎の潜伏期間は6~16日間とされ、その後、以下の症状が現れます。

日本脳炎の症状

  • 高熱
  • 頭痛
  • 嘔吐
  • 項部硬直(首の後ろが固くなり、下を向けない・顎がくっつかなくなる)
  • 意識障害
  • 痙攣
  • 片麻痺
  • 脳神経症状(障害された脳の部位によって、それぞれ多様な症状が現れる)

日本脳炎の治療は?

日本脳炎は発病すると重篤な症状が現れます。

しかし、日本脳炎専用の特別な治療薬はありません。

高熱と痙攣の管理を主とした、対症療法を行うことになります。

日本脳炎は、症状が現れて発症に気づいた時には、既にウイルスが脳内に達しています。

そして、ウイルスに侵された脳細胞を修復することは不可能で、発病した場合の致命率は高く、20~40%が死亡するとされています。

小児や高齢者での死亡率は更に高く、仮に生存しても45~70%の人に後遺症が残ります。

ですから、日本脳炎は予防することが重要で、予防の中心は蚊の対策と予防接種を受けることです。




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