日本脳炎の予防接種ではどんなワクチンを使うの?

現在の日本脳炎ワクチン

日本脳炎のワクチンは、現在国内では2種類が承認されています。

平成21年2月23日付で承認され、平成21年6月から供給が開始されたたジェービックVと、平成23年1月17日付で承認を受けて平成23年4月から供給開始となったエンセバックです。

これらのワクチンは、乾燥細胞性培養日本脳炎ワクチンと言います。

日本脳炎ウイルスをVero細胞(アフリカミドリザルの腎臓由来株化細胞)で増殖させて、得られたウイルスをホルマリンで毒性を失くして製造されたものです。

直接ウイルスを含む生ワクチンではなく、毒性を失くしてあるので不活化ワクチンになります。

その分、生ワクチンよりも接種回数が多くなります。

現在日本脳炎ワクチンは接種すべきワクチンとして、定期接種に組み込まれています。

スケジュールとしては、1期と2期で計4回の接種で完了となります。

ただし、日本脳炎ワクチンは後述する通り、一時接種を見合わせていた期間がありますのであくまでも標準的なスケジュールです。

日本脳炎ワクチン接種スケジュール

  • 1期

接種期間は3~4歳の間。

6~28日の間隔をあけて2回接種して、その後、1期追加として2回目接種後の1年後に3回目を接種する。

  • 2期

接種期間は9~10歳の間。

4回目として1回のみ接種する。

平成17年以前の日本脳炎ワクチンは?

平成17年5月、厚生労働省より「定期の予防接種における日本脳炎ワクチン接種の積極的推奨の差し控えについて」という文章が出されました。

日本脳炎ワクチン接種後に急性散在性脳脊髄炎(ADEM)という健康被害が報告されたため、定期接種として積極的推奨を行うのを止めたのです。

このADEMという病気は痙攣や意識障害・麻痺を呈するような重篤な症状を示し、当時問題となりました。

そのため、平成7年~18年度に生まれた人は、平成17年~21年度に実質ワクチン接種が中止されていた時期に対象年齢だったため、接種機会を逃していることがあります。

では、当時のワクチンは今とはどう違ったのでしょうか。

以前使用していたワクチンは、マウスの脳をすりつぶした物を原材料として製造していました。

そのため、急性散在性脳脊髄炎を起こす可能性が理論的に存在すると指摘され、検証結果が出る前に早々にワクチン接種を中止しました。

結局、厚生労働省は平成17年5月に「因果関係は厳格な科学的証明に基づいたものではない」とはしたものの、より低リスクのワクチンの供給体制が整うまでは積極的接種を勧めるのは差し控えるという判断になったのです。

そして、現在使用されているワクチンが開発されてからの再開となったのです。

どのワクチンをとっても、全く副反応のないワクチンは存在しません。

しかし、接種せずに日本脳炎に罹患することを考えたら、ワクチンを接種することの意義がわかるでしょう。




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