日本脳炎の予防接種とは?

日本脳炎は、予防が重要

日本脳炎は、感染症の中では致死率が高く、後遺症を残す率も高い病気です。

それでいて特効薬はありません。

また、日本脳炎ウイルスはコガタアカイエカが媒介して感染が拡大しますが、もともとは日本脳炎ウイルスに罹った豚や鳥の血を吸った蚊が、人間を刺すことで人間への感染が起こります。

このもととなる日本脳炎ウイルスを体内に保有している豚は、毎年存在が確認されていますから、特に西日本を中心に夏には注意が必要です。

できるだけ蚊に刺されない、水田や湿地、池、沼に近づかないことが一つの予防になりますが、それだけでは防ぎきれません。

ですので、日本脳炎の予防には、予防接種が必須なのです。

日本脳炎ワクチンって、どんなワクチン?

日本脳炎ワクチンは、不活化ワクチンといって、細菌やウイルスを殺して毒性を失くし、抵抗力をつけるのに必要な成分を取り出したワクチンです。

生ワクチンと違って複数回の接種が必要となります。

現在日本脳炎ワクチンは定期接種の中に含まれており、3歳~4歳で2回、2回目から1年後(およそ4歳)に1回、9歳~10歳で1回、合計4回の接種が定められています。

しかし、日本脳炎ワクチンの接種後に急性散在性脳脊髄炎(ADEM)という、頭痛・発熱・吐き気・嘔吐・意識障害などを起こす重篤な病気になった事例があったことをきっかけに、平成17~21年度まで、接種を差し控えた時期がありました。

厚生労働省によると、因果関係は明らかではないとされているものの、予防接種後副反応として認定された人は平成元年~21年3月までで18件とされています。

その後、新たなワクチンが開発され、現在ではまた定期接種として行われています。

平成7年~18年度に産まれた子供達が接種を差し控えた時期にあたり、接種が再開されてからも受けていない人が大勢います。

また、現時点での経過措置として、接種を逃してしまった人を対象に、20歳まで無償で受けられるようになっています。

現在国内で使用されている乾燥細胞性培養日本脳炎ワクチンは、ジェービックVとエンセバックの2種類で、通常通りの予防接種で受けられるようになっています。

これらはアフリカミドリザルの腎臓由来株化細胞のVero細胞で増殖させて、得られたウイルスをホルマリンで毒性を失くして製造されたものです。

そして、理論的には、接種が中止されたマウス脳由来の旧型ワクチンにあったマウス脳成分による問題が起こる可能性は低くなっています。

もちろんワクチンですから、副反応がゼロということはありませんし、製薬会社のワクチン添付文書にも急性散在性脳脊髄炎は載っていますが、確率は0.1%未満とされています。

しかし、接種せずに日本脳炎に罹ってしまったことを考えると、現在のワクチンは効果の方が期待されると言ってもよいでしょう。




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