破傷風とは?

破傷風はどん病気?

破傷風は破傷風菌という土の中にいる菌で、傷口から体内に入り込んで痙攣や呼吸筋麻痺等の重篤な症状を起こす病気です。

1950年のデータでは患者数1915人のうち死亡者数が1558人と、非常に致死率の高い病気です。

1968年に予防接種法でジフテリア・百日咳・破傷風の三種混合(DPT)として予防接種を開始して以来減少していますが、現在でも年間約30人の感染者が毎年出ています。

昔は不衛生な状況下での出産で、新生児の臍帯を切断する時に破傷風感染を起こすこともありましたが、新生児の感染は1995年を最後に日本ではありません。

しかし、世界ではまだまだ不衛生な状況下での出産もあり、新生児の主要な死亡原因の一つとなっています。

破傷風は何が怖い?

破傷風に感染すると、3日~21日の潜伏期間の後に発症します。

一番わかりやすい症状は開口障害で、破傷風菌の産生する毒素に侵されて口が開きにくくなります。

破傷風菌の毒素は神経に作用し、痙攣を起こしたり全身の筋肉を麻痺させてしまうため、最終的には呼吸に必要な筋肉が麻痺して、呼吸ができなくなって死に至ります。

乳児では補乳力が低下してしまうことも、致死率の高い原因となります。

破傷風は致死率の高い病気ですが、怖いのはそれだけではありません。

破傷風菌は芽胞という中に存在し、熱や乾燥に対して身を守っています。

そしてこの芽胞というのは世界中の土壌に広く分布しており、これと完全に接触を断つことは不可能です。

その上破傷風菌は、非常に小さな傷からでも侵入します。

破傷風を発症した人の身体を診ても、感染源となるような傷が見当たらず、侵入部位の特定できない報告事例も23.6%と多いのです。

破傷風は致死率が高いこと、いつどこから侵入するかがわからないところが怖いのです。

だからこそ乳児期にワクチンで予防する必要があり、新生児もヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンのあとに破傷風のワクチンを接種するのです。

破傷風ワクチンは2012年より三種混合ではなく、不活化ポリオも含んだ四種混合が定期接種となっています。

年輩の医師でも、破傷風に罹った患者を診たことはないかもしれません。

破傷風は発症例は少ないものの、発症したら致死率の高い病気です。

そして早期に抗破傷風ヒト免疫グロブリンによる治療を開始しなければならないため、早期診断が必要になります。

破傷風は過去の病気でもなければ、発展途上国だけが感染するのでもありません。

日本においてもいつどこで、どんな微細な傷口から感染するかわかりませんから、きちんと予防接種を受けて予防しておきましょう。




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