破傷風の予防接種ではどんなワクチンを使うの?

破傷風のワクチンは、トキソイド

ワクチンは人工的につくった病原体を接種し、身体の中にわざと入れることで免疫反応を起こして、抗体を獲得していきます。

ワクチンには生ワクチン・不活化ワクチン・トキソイドの種類がありますが、破傷風のワクチンはトキソイドです。

トキソイドというのは病原体が作りだす害毒素を無毒化したものです。

生ワクチンに比べると副反応が少なく安全性が高いとされていますが、その分免疫の持続する期間が短いため、複数回の接種が必要となります。

破傷風ワクチンは、破傷風トキソイドとして単独になっている製品と、三種混合・四種混合といったいくつかのワクチンと混合されているものがあります。

乳幼児は定期接種となっており混合されたものを使用しますが、成人の場合は犬や猫に噛まれたり外で傷を負った時、海外渡航前に接種することが殆どのため、破傷風単独ワクチンを接種することが多いです。

どちらを接種しても、効果は変わりません。

三種混合から、四種混合へ

日本では破傷風の予防接種は1952年に破傷風トキソイドワクチンが導入され、1968年に予防接種法によってジフテリア・百日咳・破傷風混合ワクチン(DPT)が定期接種になりました。

以後破傷風の患者・死亡者数は激減していますが、近年でも破傷風による死亡者はゼロにはなっていません。

破傷風に罹る殆どの人は40歳以降の成人です。

この年代の人は乳幼児期に接種したワクチンの効果がなくなってしまったことで感染を起こしやすいと言われていますが、そもそも1968年以前に出生した人はワクチンを接種していないため、乳幼児よりも感染しやすいのです。

ジフテリア・百日咳・破傷風混合ワクチン(DTP)はその後、不活化ポリオを加えた四種混合(DPT-IPV)が導入され、2012年から四種混合が生後3か月からの定期接種になっています。

四種混合が導入される前に経口生ワクチンのポリオは事実上廃止されたため、三種混合を接種していた児は不活化ポリオを接種することで対応していました。

まだ移行期間であるため、接種の遅れている幼児では三種混合と不活化ポリオの追加を四種混合で代用することもあります。

また、三種混合も四種混合も11歳になると二種混合として追加接種が必要になります。

二種はジフテリアと破傷風で、DTと呼ばれます。

ジフテリアと破傷風はトキソイドになりますが、追加で接種をしないと抗体が下がってしまうからです。

ワクチンはやたらと「打っておけば安全」というものではありませんが、最低でも乳幼児は四種混合の定期接種、成人は受傷時と海外渡航時には単独破傷風トキソイドの接種が必要です。




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