破傷風は予防接種でどのくらいの確率で発症を防ぐことができるの?

破傷風は致死率の高い病気

破傷風は汚染された土壌(犬や猫の糞等が含まれている)との接触や木材・釘などによる外傷・犬や猫による怪我(噛まれたりひっかかれたりした時)で感染します。

人から人への感染はありませんが、破傷風菌で汚染された注射機器を使いまわしたことによって、アメリカでは薬物依存者の破傷風感染者が増加しているという報告があります。

破傷風は、上記のような大きな怪我だけでなく、自分でも気づかないような日常生活で負ってしまう小さな傷からも侵入します。

破傷風菌は太鼓のばちのような形をしていて、芽胞という殻で守られているため熱にも乾燥にも強く、土壌中に分布しています。

破傷風菌の毒素は非常に強力で、1gで200人を殺傷すると言われています。

発症すると致死率は30%と極めて高く、乳幼児や高齢者では更にその率は高くなります。

このような恐ろしい菌に対して全く無防備に生活していては、いつ感染するかわかりません。

そこで日本では1952年に破傷風トキソイドが導入され、1968年からは予防接種法によってジフテリア・百日咳・破傷風混合ワクチン(DPT)の定期接種が開始されました。

ワクチンの効果はどのくらい?

破傷風はワクチンによってほぼ100%の人が、十分な抗体を獲得できると報告されています。

現在は不活化ポリオを含む四種混合(DPT-IPV)として生後3か月から接種し、20歳になる前に1期追加も含めてを計4回の接種を受けることになっています。

そして11~12歳にジフテリアと破傷風のみの沈降ジフテリア破傷風トキソイド(DT)の追加接種を受けることが定期接種として定められています。

ただし、破傷風ワクチンの効果は薄れるのが早く、10年間とされています。

そのため、20代までは十分な抗体をもっているのですが、30代・40代と年を経るにつれて低下していき、40歳代を境に破傷風の抗体陽性率はガクンと低下します。

現に年間30~40人程報告される感染者のうち95%以上が30歳以上の成人男性なのです。

効果としてはほぼ100%と言われているのですから、あとはせっかくついた抗体を維持すれば、破傷風感染者はゼロにもっていくことは理論上可能。

しかし、現在の予防接種法では国で補助してくれるワクチンは、11歳の二種混合(DT)までの計5回。

しっかり抗体を維持したいという場合は、40歳を過ぎたら自分から追加接種を受けるしかないということですね。

ただし労務災害によって傷を負った場合、破傷風トキソイドの接種は労災として受傷者は自己負担なく接種することができます。

それ以外の外傷後は保険が適応されますから、少しは安心でしょうか。




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