麻疹はどうして予防接種で発症を防ぐことができるの?

自然感染よりも先に、ワクチンを

病原体に触れた時、人間の身体は備わっている免疫機能が働きます。

それで重症化したり、病気の発症自体を逃れることができるのです。

その初回の病原体に触れる機会がワクチンの場合、ワクチンは生ワクチン・不活化ワクチン問わず、発症しない程度に弱毒化したもので生成しているので、ワクチン接種で発症する可能性は低く済みます。

ところが、初回に本物の病原体に触れてしまうと、身体の中にはまだその病原体に対して戦う準備ができていませんので、発症してしまう確率が高くなります。

そうなると重症化したり、合併症を引き起こす可能性が高くなります。

ワクチンを接種しておくと、次に病原体に接触するときには逆に記憶していた免疫機能を呼び起こして、更なる強い抗体を作ります。

ですから、ワクチンを先に接種して軽く病原体を身体に入れておくのと、いきなり罹ってしまうのとでは訳が違うのです。

ワクチンの手間と費用を惜しんで「小さいときに罹った方がいいでしょ?」というお母さんがいますが、少なくとも麻疹はそのようなレベルのものではありません。

脳炎や重症肺炎を起こし、生死に関係する感染症です。

ワクチンを接種していたのに罹ると、ワクチンは効果がないと言われることもあります。

しかし、ワクチンを接種しておけば運が良ければ更なる抗体を獲得できますし、発症したとしても重症化を防いでくれるので、十分価値のあることなのです。

麻疹だけでなく、ワクチンとして存在しているものは任意であっても接種しておくにこしたことはありません。

感染症というのは、いつ接触するかわかりません。

ワクチン代はかかりますが、それで命を落としたりその後の人生を変えてしまうような病気になるよりはましでしょう。

2008年、なぜ麻疹が流行した?

2008年、主に関東で若者の麻疹が流行しました。

麻疹というのは本来小児が発症する感染症ですが、高校生や大学生がたくさん罹りました。

今の子供達は1歳と就学時前に麻疹風疹混合ワクチンとしてワクチンを接種するようになりましたが、この年代の人達はワクチンの接種率が低かった時期。

そして、接種していた人も抗体が1回では獲得できなかったり、一度ついた抗体価が下がってしまったのが原因でした。

これは、ワクチンが普及して接種する子供が多くなり、あまり麻疹が流行らなくなってしまったので、抗体を維持できなかったからです。

その後特別措置として接種率の低い年代には麻疹風疹混合ワクチンの接種を行ったため、その後麻疹の流行は終息したのです。

麻疹は麻疹風疹混合ワクチンで予防できます。

けれど、ワクチンは1回では十分な抗体がつくとは限りません。

その後全く麻疹ウイルスに触れなければ、抗体価は下がるのも事実。

少なくとも定期接種の2回は確実に接種しておきましょう。




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