B型肝炎の予防接種ではどんなワクチンを使うの?

B型肝炎を予防するワクチンって?

B型肝炎ウイルスを予防するためのワクチンは、HBワクチンといいます。

このワクチンは、日本ではまだ国の定めた定期接種に入っていません。

ただし、ハイリスクであるHBs抗原(B型肝炎ウイルスに感染している状態を示す)が陽性の母親から産まれた赤ちゃんへは、保険適用でワクチンが接種され、また出生した病院で免疫グロブリンとともに早期に初回接種します。

この母子感染以外の場合は、接種するもしないも本人・保護者の判断となります。

しかも接種にかかる費用は全額自己負担ですから、「お金のかかるワクチンは一切しない」という家庭も多く、接種率は低いままです。

B型肝炎はウイルスに感染していても、誰もが持続感染を起こすキャリアになるとはかぎりません。

しかし、3歳未満の子供が感染した場合にはキャリアになる危険性が、成人よりもずっと高くなると言われています。

キャリアになって慢性肝炎を起こすと、将来肝硬変から肝細胞癌に進行する恐れがあります。

ですので、HBワクチンは、0歳から癌になるリスクを予防することのできるワクチンということもできます。

また、すでに成人になっている人も、いつB型肝炎ウイルスと接触することになるかわかりません。

特に医療従事者(病院職員、救急救命士、消防士、警察官)は血液に触れる機会が多いと考えられるため、ワクチン接種をしておいた方がよいでしょう。

実際に、医療従事者が針刺し事故等で感染者の血液に触れた場合、緊急措置としてグロブリン製剤の投与とワクチンの緊急接種を行うことがあります。

HBワクチンは、どんなワクチン?

HBワクチンは、B型肝炎ウイルスの抗原を酵母菌や動物細胞で培養し、有効成分を取り出して作ったワクチンです。

ワクチンには製造方法によって生ワクチン・不活化ワクチン・トキソイドという3つの種類がありますが、HBワクチンは不活化ワクチンに区分されます。

HBワクチンは不活化ワクチンなので、確実な抗体をつけるためには生ワクチンより多い接種回数が必要です。

通常3回の接種で1セットになりますが、四種混合ワクチンやポリオワクチンと違って1年以内に接種は完了します。

感染予防のために行う方の場合と、HBs抗原が陽性の母親から産まれた赤ちゃんの場合とでは、推奨される接種時期が異なります。

また、接種時の年齢によってワクチンの量が違うので、ワクチン接種に携わる医療従事者には注意してもらう必要があります。

HBワクチンは、子供をキャリアにさせないためや、知らないうちに自分が感染して新たな感染者を出さないためにも、必要なものです。

現在は感染が確認された母親から出生した赤ちゃんへのワクチン投与が進んでいるため、キャリアとなる子供は今後減っていくでしょう。

しかし、世界的に見れば、他の国などでは消毒が十分にされていない器具で歯科治療を受けている人もたくさんいる状況ですから、世界各国からたくさんの観光客がくる日本の国内であっても、いつどんな経路で感染するかはわかりません。




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